わかりみのバターを塗って食べるパン

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疑わない男ロナウドの話

 

2018.06.16 Portugal 3 - 3 Spain at Fisht Olympic Stadium

 

さすがにちょっと涙してしまった。

変な話だが、ロナウドは「本気で」この大会を獲りに来ていると思った。

 

一人のプロフェッショナルとしてロシアの地に降り立っている以上、この大会を獲りに来ていない選手はいないだろう。

イベリア半島の二国の選手ともあればなおさら当然のことと思う。

 

ただ、ロナウドは自分たちの勝利をひと時も疑うことが無い。それが並の一流選手のメンタリティと違うところだし、近年のマドリーとポルトガルを何度も救ってきた能力だと思う。

 

ピッチ上に立っているならば、何かを疑い始めたら負けるみたいなところはあると思う。何かを本気で目指していても、疑念というのはどうしても頭を擡げてくるものだ。

ただ、ことピッチの上でそれは邪魔でしか無い。

 

ロナウドはそうして近年30歳を超えてからも一層の結果を残してきた。

 

ロナウドの完璧なキャリアの唯一の残念なところはポルトガルという国に生まれたことかもしれない。ヨーロッパのTop of Top では無いし、スーパースターが孤立する歴史を持った国でもある。

 

そんな不足をロナウドは力でねじ伏せようとしている。正直うまく行くとは思えない。ただそんな外野の声は関係ないのだと思う。

 

イギリス風に言えば、ロナウドは「ショートケーキにイチゴを乗せに」ロシアに来ている。

普通の人は、もうショートケーキはできていると思っているし、逆にロナウドの思うようなショートケーキなんて作れっこないと思っている。

 

ただ、ロナウドの耳にはそんな世界の心の声は一生届かないのだろう、全く持って、良い意味で。