ジョーダン・ヘンダーソンに最大限の尊敬を。
我らがリヴァプールが、ビッグイヤーを勝ち取った。それについては、幾らでも言いたいことはあるが、あえてまず言いたいことを書く。
ジョーダン・ヘンダーソンというキャプテンに、最大限の賛辞を送りたい。
目立つタイプではないし、正直スタープレイヤーとも言い難い。
しかし、我がチームをこの4年間ずっと支え続けてきたのは、間違いないことだ。
ヘンドに関して、僕がすごいと思う現象。それは、入団してからの8年間、彼がずっと断続的に「失格」の烙印を押され続けてきたことだ。
入団当初は、何が武器なのかわからない、適正ポジションはどこなのか、ビッククラブの器ではないと言われた。
チームに定着してから暫くして、ブレンダン・ロジャーズが監督してやってきた。流動的なサッカーに馴染めないヘンドは、スタートメンバーから外され、移籍容認の通達を受けた。
不断の努力によってスターターを取り返し、ついにキャプテンに就任する。しかし、偉大すぎる前任者と比べられ、チームの戦績も芳しくなく、キャプテンとしての資質を疑われ続けた。
チームメンバーも変わり、役割も変わる。彼のポジションは下がり、アンカーに入るようになった。そこでも、展開力が物足りない、武器がない、と批判された。
常に批判されるということは、難しい。どこかでその立場を降りてしまえば、もしくは本当に失格とされて立場を降ろされてしまえば、批判されることも止んだだろう。
つまりこれは、彼が常に高いレベルに向けて努力し続けてきた証左である。
彼は全てを乗り越えてきた。
ユルゲン・クロップは、就任時、クラブ全体に向けて「疑う者ではなく信じる者になろう」と訴えた。
また、「新しい選手の獲得より、練習が好きだ」とも言った。
ジョーダン・ヘンダーソンは、見事にこの二つを体現している。だって、この8年間、おそらく、ずっと成功を信じながら、並大抵ではない練習と鍛錬を重ねてきたのだろうから。